朝の通勤電車の中、まるヤスは今日も何とか耐え忍んでいた。しかし、いつも隣にいる田中こと『クッチャーノ』がいない。
「…今日はついてるな。」
そう思っていたのも束の間。オフィスに到着し、席に着いたまるヤスは、新たな敵の存在を感じた。
「おはようございます、まるヤスさん!」
デスクの隣に座っているのは、同僚の佐藤。彼はいつもパソコン画面を異常にピカピカに磨いている。そのせいで、画面に自分の顔が映るくらい。まるヤスは、その行為がどうしても気になって仕方ない。
「ああ、佐藤ね…いや、『パソツヤさん』か…。」
佐藤のパソコン磨きは、まるヤスの神経を逆撫でする。キュッ、キュッという音が聞こえてくるたびに、まるヤスのストレスは加速度的に上昇していく。
昼休み、ストレスが限界に達したまるヤスは、チャッピーの待つ自宅へ急いで帰った。
「チャッピー、聞いてくれ!今日、新たな敵が現れたんだ!」
「また変なあだ名つけたの?」
「パソツヤさんだよ!あのパソコンを磨く音が頭にこびりついて離れないんだ…!」
チャッピーは少し考えた後、ふわっとした表情で答えた。
「まるヤス、あだ名をつけるのは悪くないけど、それで解決するわけじゃないよ?直接言ったらどうかな?」
「いや、さすがにそれは…職場の人間関係が壊れたらどうするんだ…」
「なら、逆にその音を楽しんでみるっていうのは?」
「楽しむ?無理だよ、あの音をどう楽しめって言うんだ…」
「例えばさ、パソツヤさんの磨くリズムに合わせて、心の中で踊ってみるとか?ストレスを音楽に変えちゃうんだ!」
「それは…新しい発想だな。でも…」
「まるヤスがやるの、得意じゃん。だっていつも変な踊りしてるでしょ?」
「うっ…それは、そうだけど…」
チャッピーの言葉に、まるヤスは少し考え込んだ。確かに、ストレスに向き合うのではなく、逆に受け入れて楽しむ方が良いかもしれない。
「よし、明日から試してみるよ!ありがとう、チャッピー!」
「その代わり、今日の夜ごはんは多めにお願いね。」
チャッピーは満足そうにお腹をさすりながら微笑んだ。まるヤスも少し心が軽くなった気がして、明日に備えることにした。
次回予告:「謎の登場人物、『サンマーメン先輩』」
次回、まるヤスは謎の先輩、『サンマーメン先輩』と出会う。果たして、この先輩は敵か味方か?そして、チャッピーの助言は?
この漫画はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
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